◎2023年11月27日 ---- ボス ◎
- さようなら、ありがとう、伊集院静さん
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あれは平成になったばかりの頃、おそらく元年か2年のことだった。同時、私は建設会社を辞めたばかりで当てのない根無し草のような生活をしていた。私より3歳年下の若きエリート公認会計士、藤井さんはそんな私と仲良くしてくれていた。心配してくれていたのかもしれない。お互い自由になるカネはないが自由な時間は多かった。昼間から赤坂をぶらぶらと散歩することもあった。そこへ私の中学校の同級生、中ちゃんが九州から青雲の志を抱いて上京してきた。彼もまた自由になるカネはないが自由な時間は多かった。昼間から赤坂をぶらぶらすることが多かった。◆当時、週刊文春に伊集院静さんがエッセイを連載していた。ある日、彼のそのエッセイに彼もまた我々と似た状況であることが書かれていた。カネはないが時間はあるようだった。「自由になるカネがない」ことを彼は「貧乏神にコブラツイストをかけられている状態だ」と表現していた。私と藤井さんと中ちゃんの合言葉になった◆「キノシタさん、最近はどうですか?」「ええっ、相変わらず貧乏神にかけられたコブラツイストがほどけません」そんな挨拶が続いていた。懐かしい◆ずっと伊集院静さんが大好きだった。かっこよかった。「こんな男になりたい」と憧れていた。随分と早く亡くなってしまったが、太く美しく、そしてジェットコースターのような山あり谷ありの人生だった。◆さようなら、ありがとうございました。
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◎2023年11月27日 ---- ボス ◎
- 日大 林真理子理事長が可哀そう
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日本大学アメリカンフットボール部員の違法薬物事件の対応を巡って、今度は沢田副学長が、林真理子理事長に損害賠償を求める訴訟を起こした。◆泥沼化する日大問題。私には林真理子理事長が可哀そうに思える。そもそも彼女は小説家が本業だ。つまりは個人事業主なのだ。大きな組織の上に立ってその組織を差配した経験もないしおそらくその素養もない。そんな彼女に対して「この難局を乗り切るにはあなたしかいない。」と誰かが口説き落したのだろう。林さんから「私、理事長やりたいです」と手を挙げたわけではない。彼女は(少なくともこの件に関しては)善人だ。私は「週刊文春」に載る彼女のエッセイは必ず読むのだが彼女は心根の優しいしっかりした常識人だ。「しっかりした常識人の小説家」が「問題山積の大組織」のかじ取りに適している、と思う方が間違い。◆林さんもおそらく日大理事長を引き受けてしまったことを今、大変後悔していることだろう。投げ出したい気分だろう。応援してあげたいが私には何もできない。ごめんなさい。
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◎2023年11月26日 ---- ボス ◎
- 帰国便での日本食はダメ
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所用でインドネシアへ行ってきた。現地ホテルには3泊してきた。インドネシアは暑かった。◆行きの飛行機は成田をお昼に出る便。ガルーダインドネシア航空、私の乗るビジネスクラスでは離陸前からシャンパンやおツマミが出され、離陸直後からは「昼飯」「おやつ」「夕飯」とひっきりなしにサービスが続く。予想以上にワインは旨かった。食事はまあまあ。JALやANAと比較するのはかわいそう。食事はともかくCAさんの美しさや気配りはJALやANAよりも上。◆帰国便は現地を夜中に発って成田には朝着く便。私は離陸前に美味しい赤ワインをいただいてすぐに寝た。フルフラットシートは快適だったが熟睡はできなかった。早朝にキレイなCAさんが「朝食はどちらにしますか?」と聞き取りにくい英語で尋ねてきた。私は迷わず「JAPANESE FOOD」と答えた。高々三日間だがインドネシアのこってりした料理に飽いて「和朝食」が食べたかった。失敗した◆忘れていた。「帰国便での和食は不味い」という常識を忘れていた。約5年ぶりのJAL・ANA以外でのアジア便。JAL・ANAであっても「帰国便は美味くない」と言われるのにガルーダの帰国便での朝食に和食を選んだのは大失敗。◆帰国便は当然現地の料理店が作った料理。インドネシア人が作った日本料理が上手い訳ない。失敗した◆話は違うが、行きの飛行機、ワインを飲み疲れた私は「Hot green tea」を頼んだ。なんと驚いたことに急須と湯飲み茶碗で饗された。嬉しくなった。その黒い茶碗で緑茶を飲んだ。隣席の友人が私に「どうですか?」と聞いてきた。「こりゃ白湯(さゆ)だ」と私は答えた◆ガルーダの料理はともかく、一所懸命におもてなしをしようというクルーのサービス精神には十分に満足した。
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◎2023年11月20日 ---- ボス ◎
- こちらから訊いてはいけないこと。
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ゴルフコンペにおいて、パッティングは「1グリップ(約30㎝)OK」というルールの場合が多い。もたもたしていると後ろのチームに迷惑がかかるので少しでも早くパッティングを終わらせるための配慮。ところが中には50cm、ときには1m近いパットを残しておいて「OKもらえますか?」と聞いてくるヤツがいる。いや「ヤツがいる」じゃなくて「ヤツが多い」だ。なかには勝手にOKと決め込んでボールを拾うヤツもいる。これではゴルフが「スポーツ」でなくなってしまう。◆私は、親しい連中とのラウンドでは基本的に「OK」は出さない。「OKもらえる?」と聞かれると、1グリップ以上の場合は「ダメですよ」と答える。親しくない方とのラウンドでその親しくないヤツから「OKもらえますか?」と訊かれたら「どうぞ」と笑顔で答える。笑顔で「どうぞ」と答えるが腹の中では「マナーを知らないダメなヤツだな」と思っている。ゴルフは紳士のスポーツ。ルールに忠実で、自分に厳しく、謙虚で誠実にプレーしたい◆話は変わるが私はときどき部下たちに「飲みに行って来い」「メシ食って来い」と言う。「領収書を回していいから」と伝える。そこには私なりの計算がある。彼らが仲良く前向きに仕事に取り組んでくれるようになったらいいな、との思いがある。ところが、ときどき何を勘違いしたのか部下の方から「〇〇と飲みに行くので会社に回していいですか?」などと聞いてくるのがいる。「自分たちのカネで飲みなさい」と伝える。◆「飲みに行っておいで。会社で払うから」は上司が部下に言うもの。部下の方から「会社で払ってくれますか?」などと聞いてはいけない。「これOKしてもらえますか?」などと聞かないのが大人の常識。
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