2018年06月の記事一覧
◎2018年06月06日 ---- ボス ◎
- デリカシー
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大学の同級生と飲んでいた。みんな60歳前後、10人。国土交通省で偉くなった友人O君が「この年になって自分の読書量の少なさを恥ずかしく思うようになってきた。反省している。これからはもう少し読もうと決めたよ。キノシタ君は昔からよく読書してたけど最近のお薦め教えてよ」と言った。彼は『君の膵臓を食べたい』という題名すら知らなかった。◆私は東山彰良を勧めた。「魚が言いました・・ わたしは 水のなかでくらしているのだから あなたには わたしの涙がみえません」という『流』の中の一文を紹介した。するとすかさずY君が「それってあの歌と一緒にじゃん」と言った。私は寺山修司の詩『名もない魚』のことかと思った。・・・違った。◆『泳げたいやきくん』と一緒じゃん・・意外な言葉をY君が言う。すると続けてH君が「オレもそう思ったよ。鉄板の上で泣いているんだよね・・・」などとT君をフォロウする。◆九州大学土木工学科・・情けない。ロマンがない、デリカシーがない、教養がない、・・・しかし人間はすこぶる良い・・・そんな奴ばかり。◆私は少し寂しく、逆にとても嬉しくなった。昨夜も楽しい酒が飲めた。
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◎2018年06月01日 ---- ボス ◎
- 人間的魅力
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本日から6月。当社は今日から新しい組織編制に変わる。と言っても大きく変化するわけではない。各事業部の中での幹部の構成等を整理した。◆人事考査をするときに私がいつも考慮するのは、彼らの一人ひとりの「作業」と「仕事」の比率であり中でも「仕事」に関する意識の持ち方などである。この欄でこれまでにも何度も触れたが真面目に正確に「作業」をすればそれでよいか、となれば「作業者」としてはもちろん合格であるが「仕事人」あるいは「管理者」としては合格ではない。「作業」と「仕事」の違いを職員みんなでもう一度確認していただきたいものだ。◆さらに人事考査でいつも気になるのが彼らの言葉使いであったり態度であったり服装やみだしなみである。言葉使いや態度、服装に気が回らない者は最終的に行き詰まる。味方がいなくなる。組織において独断専行・唯我独尊は許されない。◆要するに「人間的な魅力」がなければ人と一緒に仕事はできない、ということ。「人間的な魅力」ってどこから来るのだろう。注意されて一朝一夕に身につくものではない。今朝の通勤電車で少し考えてみた。答えは出ないが「その人がどれだけ小説を読んできたか」ということが影響することは間違いないようだ。
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