2018年04月の記事一覧

2018年04月10日 ---- ボス

ハリルホジッチ解任

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マスターズでPリードが優勝したまさにその時エンゼルスタジアムでは大谷が6回までパーフェクトピッチングを続けていた。マスターズに酔い、大谷に興奮した多くの日本人はその夜、今度はハリルホリッジ監督解任のニュースに驚く。少しでもサッカーに興味のある日本人はすべて、びっくりしたことだろう。◆ハリル解任を告げるテレビの報道番組。いつもは「とんでもない!」「けしからん!」を繰り返すコメンテーターたちがこの報道にはなぜか怒っていない。私にはそこが不思議だった。◆私はハリルホリッジファンではない。ハリルの采配が良いのか悪いのか評価できるほどサッカーに詳しくはない。それでも「そりゃ、あんまりじゃないの?」と思った。ロシアワールドカップまであと2か月。少々選手から不満がでていようがハリルで戦うべきじゃないの?ハリル可哀そう。しかし、なぜか誰もハリルをかばおうとしない? 誰も田嶋会長の決断を「間違いですよ!」と言わない。そんなにハリルは人でなしだったのか?◆さてロシアワールドカップ。もし日本がベスト16に残れたら「あそこでハリルを交代させた田嶋会長の英断のおかげ」となり、残念ながら(予想通り)予選敗退したら「ハリルが悪かったから」となるのだろう。それこそ「あんまりだ!」◆やっぱりハリルでロシアワールドカップは闘うべきだったと私は思う。今回の更迭はきっと誰も救われない。ハリルと合わなかった生意気な選手だけが喜んでいる。

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2018年04月10日 ---- ボス

「じっと手を見る」

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20歳代、30歳代の頃は貧しかった。「オレのように賢い男が、こんなに一所懸命働いて、なぜこんなに貧しいのだろう」と不思議に思っていた。世間に対し、神様に対し、腹を立てていた。たまに会う同級生に「キノシタ君、元気?調子どう?」と聞かれると「うん『じっと手を見る』毎日だよ」と答えていた。それを聞いて彼はニヤッと笑い「僕も同じ」と答えた。少し教養のある者は「じっと手を見る」という言葉だけで分かった。◆石川啄木の短歌「はたらけど はたらけど猶わがくらし 楽にならざり じっと手を見る」と「友がみな われより偉く見ゆる日よ 花を買い来て妻と親しむ」は若いころの私のテーマ曲のようなものだった。子供たちが小学生の頃、この短歌を教えた。そういえば息子が小学四年生のときこの二首に合わせて「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という故事成語を教えたことを今思い出した。◆あの頃ほど貧しくはないが、それでもまだ「じっと手を見る」ことは多い。友がみな偉く見えることもなくなったが、花を妻と親しむ機会はさらに増えてきた。

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2018年04月09日 ---- ボス

燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや

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「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」・・ツバメやスズメにどうして鳳(おおとり)の考えが分かるだろうか? いや、分かるわけもない。「えんじゃく いずくんぞ こうこくの こころざしを しらんや」と読む。自分を「鴻鵠」に例え、自分を理解してくれない人たちを「ツバメやスズメ」に例えるのは今で言う「上から目線」。今この中国の故事成語を使うと「あいつ上から目線で生意気」などと言われるのだろう。だが、高校の国語の授業でこの言葉を習った頃、私はこの言葉が大好きだった。友人たちに向かって冗談でよくこの言葉を使っていた。残念ながら今の若い人はほとんどこの言葉を知らない。◆ところで今私はヘリコプター操縦士の訓練場所を国内に造ろうと一所懸命に頑張っている。これから熟練操縦士の大量リタイアが始まる。どんどん新米パイロットに替わっていく。言いたくないが、想像したくないが、このままでは間違いなくヘリコプター事故が増える。それも山の中での事故ではなく都会での大事故が増える。そうならないためには十分な訓練をするしかない。十分な訓練さえすれば事故は増えないのだ。しかし我が国には十分な訓練場所がない。だから私はリスクを負ってまで、身を粉にして、国内に操縦士訓練場所の設営を目指している。◆ところが「あなたの命を守るためですよ」「業界を守るためですよ」といくら説明しても全く理解を示さない者が多い。面白いのは現役を退いた元パイロットは「キノシタさん、素晴らしいことだ。頑張ってください」と応援くださるのに、現役の運航会社やドクターヘリに乗る機会の多い方々がなかなか理解を示さない。◆「私は事故には遭いません」「事故を起こすのはよその会社です」「運航会社は大変ですね」・・そんなことばかり言っている。私が「あなたのことなのですよ」と説明しても分からない。◆悔しい事ばかり続く。なぜ日本の医療のそして日本の航空の将来のために私はこんなに頑張っているのに、なぜあなたたちは関心を示さない?自分の目先の利益しか考えない?悔しい。◆「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」とつぶやきながら毎日自分を慰めている。


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2018年04月06日 ---- ボス

また心優しき罪人がうまれた

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両親のいない貧しい兄弟は懸命に生きてきたが弟が病に倒れる。兄は弟のためにさらに必死に働くが治る見込みのない弟は、兄に苦労を掛けることを申し訳なく思い自らの命を絶とうとする。首にカミソリを入れる。もがき苦しむが死にきれない。そこに兄が帰ってくる。もがき苦しむ弟は首に刺さったままのカミソリを抜いて楽にしてくれと兄に頼む。兄がカミソリを抜くと血が噴き出し弟はやっと死ぬことができた。だが兄は殺人者となる。森鴎外の「高瀬舟」はこんな話だったと記憶している。弟の願いを聞いて弟を楽にしてあげた弟思いの兄が殺人者になってしまった。◆老々介護のおじいさんが、おばあさんの「お願いだから私を死なせて」という願いを聞いて泣きながら優しくおばあさんを死なせてあげて殺人罪になったというような事件が時々起こる。◆保守派の評論家、西部邁さんは舌鋒鋭いダンディな方だった。おそらく「もう十分に生きた。これ以上は生きたくない。きれいに死にたい」と思ったのだろう。だが手の不自由な西部さんは一人では死にきれない。そこで最も信頼できる友人に応援を頼んだ。「頼む、オレの最後のわがままを聞いてくれ」とでも言ったのか。西部さんに恩義を感じている心優しき友人は西部さんの最後のお願いを聞いてあげた。結果、自殺ほう助をした罪で逮捕された。◆「安楽死」という制度がわが国にあればこれらの「心優しき殺人者」を作らずにすんだのに。これから団塊の世代の方々がいよいよ高齢化になり、その結果ますます「心優しき殺人者」が増えることが予想される。そうなる前に早くわが国でも「安楽死」を合法化することを私は強く望んでいる。

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2025年04月10日 ボスの
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