◎2022年04月01日 ---- ボス ◎
- 春の枝に花あり
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今日から4月。世界中では戦争や病気や貧困で何億人もが苦しんでいる中、平和にのんびりと新事業年度を迎えられることにまずは感謝したい。◆季節の変化が見える時、私はいつも「春の枝に花あり。夏の枝に葉あり。秋の枝に果あり。冬の枝に慰あり」の詩をくちずさむ。桜やコブシが満開のこのころ、広尾の坂下の「和田しゃくなげ」もきれいに静かに咲き誇っている。キレイな花の割に自己主張が小さく感じる。キレイに咲いているのにそこを通る人は立ち止まって眺めようとしない。ま、そこに「健気(けなげ)」さを感じて私は一層この花がかわいく思う。◆もう一月も経てば欅並木が若草色に燃え始める。やっと本格的な春がやってきた感じ。それだけで嬉しくなる。当社のウォームビズも昨日まで。今日は久しぶりにネクタイを締めての出勤となった。また少し老けてしまった感じがする。
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◎2022年03月30日 ---- ボス ◎
- 抜けない方言
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24歳まで九州で生活していた。大分弁、博多弁などが染みついている。東京に来て、若いころはなるべく方言を出さないように注意していた。「九州の中では、大分が最も東京のイントネーションに近い」ということは確かなようだ。学術論文で読んだこともある。それでも明らかに東京と異なるイントネーションの言葉は多い。「世界史」「左」「二千三百円」「分母と分子」など注意していないとすぐに(田舎者だと)バレる。◆つい先日、早朝5時過ぎのTBSの情報番組でこんなことがあった。天気予報のコーナーで「また寒波がやってきますよ。まだ、冬物はしまわないでくださいね」と予報士が告げた。そして続けて「えっ?もうしまいましたか?」と司会進行役の江藤愛アナウンサーに聞いた。江藤愛さんは今やTBSの女子アナのホープ。その江藤アナは「もうしまいましたか?」との突然の質問に思わず「なおそうかと・・」と言いかけて慌てて「しまおうかと思っていたところです」と言い直した。「なおそうかと・・」と言いかけたことに誰も突っ込みを入れなかった。◆彼女から飛び出した九州の方言「なおす」を聞いて私は嬉しくなった。「ああ、大分県の生んだ現代のヒロイン、江藤愛さんが『なおそうかと・・』と言い間違えた。これも庶民派のアナウンサーとして好感度アップである◆九州では「しまう」ことを「なおす」という。私は以前、建設関係の資格試験を受けていた時、机の上にハンカチを出していた。試験官が回って来て「これ、なおしなさい」と私に行った。私はすぐにハンカチをしまいながら「あんた、九州の出身やねえ?」と声に出さずに彼に聞いた。◆60歳を過ぎると、ビジネスシーンでも緊張感がなくなったのか、リラックスすることが多くなったのか、私も最近、九州弁が多く出るようになってきた。
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◎2022年03月29日 ---- ボス ◎
- 偏差値とデシベル
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くだらない話が続いたので今日は少しマジメな学術的な話。「偏差値」と「デシベル」に関して。恐らく多くの人が「偏差値の最高値は100」「デシベルの最低値はゼロ」と思っているのではないだろうか。そうじゃない、っていう話。◆「偏差値」とは全体のばらつきの中でどのポジションにいるのかを表すもの。一人だけ飛びぬけて入れば偏差値が100を超えることもある。50人のクラスで試験をして一人だけ100点、残りの49人が0点ならば100点を取った者の偏差値は優に100を超える。◆音の大きさを示す「デシベル」も「0デシベル」以下がある。「0デシベル」は人が感じられる最小音を示す。実際には(人が感じ取れないような)もっと音の無い世界がある。アメリカには「マイナス20デシベル」の部屋があるそうだ。
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◎2022年03月28日 ---- ボス ◎
- どうでもいい話(4)=(最終回)
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もう15年ほど前の話になる。六本木のその名門タイ料理店で私はよくランチを食べていた。50席を超える大きな店だ。私は店主や女将(タイ人)と仲良くなっていた。ある日、女将と雑談していたら「キノシタさん、藤原紀香さん好きですか?」と聞いてきた。「好きも嫌いもないでしょ!日本一の美女ですよ!大好きも大好きですよ」と答えると女将が「紀香さんはひと月に一度くらい、ここに来ますよ」と言う。そして「今度、紀香さんが来るとき教えてあげますね。みんなに内緒で来てください」と言う。「ええ、是非お願いします」と私は答えた◆「キノシタさーん、今夜、紀香さん来ますよ」と最初に連絡があった時、私は出張で九州にいた。残念! 一か月後、2回目のお誘い電話をいただいた時も出張中だった。残念! そして3回目のお誘い電話があった。「キノシタさん、今夜、紀香さんが来ますよ」。その日は私は東京に居た。東京にいるのだが予定が埋まっていた。お客様を我が社に招き、社内でパーティーを開くことになっていたのだ。だが3回連続でお誘いを断るのも失礼だ。なんとかなるだろう。「今夜伺います。何時に行けばいいでしょう?」私は女将に尋ねた◆指定された時間に行けなかった。女将から連絡が来る。「キノシタさん、早く来ないと紀香さん帰ってしまいますよ」と。私は社内パーティーを抜け出した。「悪い、30分ほど抜ける。急用ができた」と嘘をついた。◆その広い店は貸し切り状態。紀香さんはお友達女性5人組でカーテンで仕切られた半個室で楽しそうに語らっていた。他に客はいない。私は女将の好意で、紀香さんの席が見えやすい席に着いた。私の向かいにカモフラージュで女将が座ってくれた。女将と話ながらビールを飲んだ。紀香さんはカーテンの向こうだが声は聞こえる。店員が料理や飲み物を運ぶときにカーテンが開く。その向こうに黒っぽいシャツを着た紀香さんが座っている。驚くほどキレイ。あれがオーラというものか。◆半個室からトイレに行くために女性が出てくる。ドキッとする。紀香さんではなかった。残念。そうしているとまた一人女性が出てくる。残念、これも紀香さんではなかった。私は、立って歩く紀香さんのスタイル全身を見たかった。残念ながら紀香さんはトイレに行かない。◆紀香グループはデザートを何にしようかと話している。女将が私に「もうすぐ終わりますね。終わったらキノシタさんに紀香さんを紹介してあげますね」と言う。「えっ!ホントに?照れちゃうなあ」などと言いながらドキドキし始めた。そこに携帯電話(当時はまだスマホではなかった)が鳴り始めた。「キノシタさん(注:古い社員は私のことを「キノシタさん」と呼ぶ)何しているんですか?大丈夫ですか?どこにいるのですか? 〇〇さん(客)が『キノシタさんはどこへ行ったんだ?』って言ってますよ。こちらはそろそろ終わりますよ、シメに戻ってきてください」と言う。私は慌てた。女将に「戻らなくちゃならなくなった。残念!」と告げた。女将は「あと20分で終わりますよ。もうちょっとです。紀香さんを紹介しますよ」と言ってくれたが私は紀香よりも会社の客を取った(?)。◆あの時の判断は間違ってはいなかったと思う。多分、その後も紀香さんはあの店を訪問したことだろうが、あれ以来女将からお誘い電話は来ない。いくらも経たないうちに我が社は移転した。あのタイ料理屋に行くこともなくなった。1年後くらいに店を訪問した時には女将はいなかった。スタッフの多くも替わっていて私のことを知っている人はいなくなった。
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