◎2022年12月26日 ---- ボス ◎
- 友がみな偉く見えたころ
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一浪一留してやっと大学を卒業し、東京の建設会社に勤務した。40年以上前のこと。今のブラック企業なんてものじゃない。とんでもない労働環境だった。苦しかった。◆公務員になった同級生やスーパーゼネコンへ就職した連中の話を聞くと羨ましかった。「大学時代もっとまじめに勉強して公務員を目指すべきだった」と反省したが、後戻りできるわけもない◆就職2年目に結婚した。東京で結婚したのに自宅に帰ることができるのは週に1日か2日。帰っても疲労でぐったり。新婚時代の楽しい思い出などほとんどない。「友がみな 我より偉く見ゆる日よ 花を買いきて 妻と親しむ」毎日、毎日、この啄木の歌を口ずさんでいた。「働けど 働けどなお 我が暮らし 楽にならざり じっと手を見る」とペアだった。この二つの啄木の歌をどれだけ口にしたことだろう◆40年が経った。老人になった。コロナ禍への対応も厳しさが弱まってきた。同窓会が増えてきた。同窓会に行っても「友がみな 我より偉く」見えることはなくなった。健康であれば、若い頃は、遮二無二働いたほうがいいのではないかと思う。
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◎2022年12月20日 ---- ボス ◎
- 矛盾
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胸に17色のSDGsバッジを着けた銀行マンが来年のカレンダーを持って年末の挨拶にやってくる。私はつい、言わなくてもいい嫌味を彼に言ってしまう。「この大きなカレンダー、1万枚配ったとして何枚が壁に貼られるのでしょうね?」「大分の田舎の一軒家に住んでいた私のオフクロなら『ありがとうね。キレイだね』と言って台所の壁に貼ったことでしょう。だけど東京のマンションの壁にこのカレンダーを貼る人はわずかでしょうね」◆いただいたカレンダーは大きな箱に入れ「自由にお持ち帰りください」と書いて社員に持って帰ってもらおうとするがほとんどが売れ残る。私の予想では、銀行が配る大型の1枚カレンダーは90%以上が貼られることなくゴミとなる。◆「欲しい」と申し込んだ人にだけ配ればいいものを・・・。SDGsのバッジを着けて大きなムダを配る人たちが多い年末。難関大学を卒業したエリートと呼ばれるあなたたちが、なぜこんなことを「おかしい」「やめましょう」と言えないのかが不思議。思考停止症候群がこの国には蔓延しているようだ。
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◎2022年12月20日 ---- ボス ◎
- 今年の漢字
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今年の漢字に「戦」が選ばれたそうだ。私は「断」を予想していたが今年もまた私の予想は外れた。まあ確かに今年は「戦」かもしれませんね。◆さて私の個人的な「今年の漢字」は何だろう。「齢」「衰」「忙」「寂」「禍」「防」「遊」など候補があるが・・・。年齢からくる体力気力の衰えは如何ともしがたく、それでいて仕事はなお忙しく、友人や先輩が亡くなり寂しいことも少なくなかった。コロナ禍は以前治まらず、マスクで防御した。仕事も攻めることよりも大きなミスを防ぐことに傾注した。それでも「心の洗濯」とか「これまでの苦労に対するご褒美」などと言いながらわずかな時間でも「遊ぶ」ことを心掛けた。温泉もゴルフもあちこちへ出かけた。◆そして私が選んだ今年の漢字は「満」。悲観的なことを探せばいくらでもあるが、それ以上に充実した満足のいく一年だった。なんと言っても最愛の娘が優しくて芯のある素敵な伴侶を見つけてくれた。それを彼らの仲間たちと心から祝福してあげることができた。満たされた一年になった。
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◎2022年12月13日 ---- ボス ◎
- 「初恋」
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私はコンピュータ音痴でパソコンの接続など全くできない。◆自宅の私の部屋の大きなテレビでもNetflixが観られるようにと娘が接続してくれた。最初に見たのが『全裸監督』。面白かったが第3話あたりでやめた。飽きた。次に観たのが『孤独のグルメ』これもすぐにやめた。続いて友人に勧められて今話題になっているという『金魚妻』。うん、これはなかなか面白かった。数日かけて最後まで観た。そのあとに別の人に勧められたのが『殺人を無罪にする方法』というアメリカのドラマ。第一話を観て寝た。面白そう。毎晩、一話ずつ観れば1週間楽しめる、と思っていた◆ところが、偶然にも複数の友人や知人から「キノシタさん、Netflixに入っているなら『初恋』がお勧めです。きっとキノシタさん好きでしょう」と連絡があった。『殺人を無罪にする方法』を一旦やめて『初恋』を観ることにした。◆結果は・・・・ドはまり。昨夜は午後9時から1時半まで観てしまった。あとは最終章を残すだけ。◆今夜は涙をふくタオルを用意して、深夜。一人で楽しもうと思っている。新しい楽しみが増えた。ありがたい。
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