◎2025年09月22日 ---- ボス ◎
- 「何が足りなかったんだろう?」
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金曜の夜、BSで放映されている「ゴルフサバイバル」を楽しんでいる。若手のプロゴルファーやプロを目指すトップアマチュアが競う。10人が参加して1ホールで一人が脱落していく。最終9ホール目まで進めるのが二人。最終ホールを制した者が優勝、という競技。◆各ホールで一人が脱落する。その脱落者にカメラが向き感想を尋ねる。マイクを向けられた、負けたばかりの競技者は笑顔で答える者が多い。「やっちゃいましたー!」とか言いながら照れ隠しなのかケラケラ笑う者もいる。私は腹が立つ。「プロを目指す奴が負けてヘラヘラするな!」と怒る。「勝ち」に向けて一所懸命に頑張っている者が負けて笑えるはずがない。◆話は変わるが昨日「世界陸上東京大会」が終了した。感動的なシーンが多かったが私の心に刺さったは男子110mハードル決勝で5位と健闘した村竹ラシッド君のレース後のインタビュー。本当に悔しそうに、涙を溜めて「何が足りなかったんだろう?」と自分に問うた。「パリオリンピックで負けて、あれから1年間、誰にも負けない練習を繰り返したのに・・・。何が足りなかったんだろう?・・・」◆本当のスポーツマンはこうだ!。そしてラシッド選手は大勢の観客へもお礼を伝えた。「こんなに大勢の方が応援してくださって、期待してくださって、それに応えることができなかったことが残念だ」と言っていた。◆村竹ラシッド選手はまだ23歳。スポーツの頂点を目指す若い真摯な才能が70歳近い爺さんに爽やかな感動と励ましをくれた。ありがとう、ラシッドさん。◆アテネ五輪の100m平泳ぎで優勝した北島康介選手は「チョー気持ちいい!」と言ってその年の流行語大賞を取った。「チョー気持ちいい!」も素晴らしいが私にとって、そしてあのラシッド君のレースを見ていた多くの方にとっては「何が足りなかったんだろう?」の方がさらに心に響く言葉だった。今年の流行語大賞は「何が足りなかったんだろう?」で決まり!と言っておく。
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